2019年11月29日〜12月2日にかけて宇宙よりも遠い場所の聖地巡礼としてしらせ停泊中のフリーマントルへ行って来ました。その時の旅の記録を綴っていきたいと思います。
よりもいの第7話の舞台として描かれるフリーマントルですが日本から行くには凡そ4日が必要になります。連休に合わせれば行くことは容易いのでしょうがそれだけでは面白味に欠けますよね。
狙うのはそう、しらせが停泊しているタイミングです。幸いなことに早い段階でしらせ航海スケジュールは発表されておりそれを元に有給を毟り取ってチケットを押さえます。
去年は行きたいなと思うだけで一歩を踏み出せなかった事を考えれば随分と成長したものです。…雑になっただけかもしれませんが。
上司も説得した、チケットも取った。フリーマントルまで聖地巡礼行ってキマリ!#よりもい pic.twitter.com/7k6e9aUjRt
— ふじのん (@huji_nonn) 2019年7月11日
しかし昨年しらせの航海スケジュールは初期案から1日早まったと言う事例もあり、今年も日程が変更され、しらせに会えないのではと戦々恐々とした日々を過ごします。
〜一日千秋、気が付けば出発目前〜
さて、オフ会やらしらせ一般公開やら竪谷さん壮行会を経て気が付けば11月も下旬。幸いなことにしらせ航海スケジュールに変更は無く、後はお互いフリーマントルへ辿り着くだけです。
11月22日(金)、南極出立前の竪谷さんがお店に立たれる最終日。多くのよりもいファン、そしてじんからファンが駆けつけ竪谷さんと挨拶を交わします。その中にはもちろん私も。
竪谷さんと次は現地フリーマントルで会いましょうと強く、堅く握手を交わします、1年越しの夢はもう目前で迫っています…。
〜11月29日(金)〜
出発の日。若干の残業を終えはやる気持ちを抑えて羽田空港へ。何せ今回は単独かつ国外で乗継ありと言う未知の世界。聖地巡礼の楽しみとそれ以上の不安が遅いかかってきます。
とは言え時が来れば行くしか有りません。鞄に忍ばせたキマリさんとペンギンと共にカンタス航空、QF26に乗り込みまずはシドニーへ!
私が飛行機でぇ、うおぉォ〜〜〜!(OP)
なお余談ですが機内では私の席のモニターがリブートすると言うポンコツイベントが発動されましたとさ。
さて、ポンコツイベントやら寒くて眠らなかったり色々有りましたがまずは定刻通りシドニーへ到着。ここから、ここから国際線ターミナルへ移動しパース行きQF577へ乗り継ぎます。時短対策として機内持ち込みの鞄1つにした事も幸いしあっという間に移動が完了。ペンギンの無事を確認しつつ暫しの休憩を挟んだ所でいよいよパースへ向かいます。
現地時間11月30日(日)、15時30分。18時間超のフライトを経て遂にパースへ到着しました。
初夏。けれど日本の様に刺す様な暑さでは無く、乾燥して柔らかな日差しが照りつけます。日本から遥か数千キロ。間違いなく異国の地、遠くパースへとやって来た事を実感したのでした。
さて、パース到着の感動とは裏腹にふじのんポンコツ劇場が幕を開けます。実はフリーマントルで竪谷さんとお会いするのにこんなやり取りがありました。
竪谷「(外出先から)19時にはフリマンに戻ります」
それを私はこう誤読していました。
「(用事があるので)19時にはフリマン(しらせ内)に戻ります」
その結果このままでは竪谷さんとお会いする時間が殆ど無い!とフリーマントルまでタクシー移動したのです。はい、40分程度でフリーマントルに到着しましたがバスと電車で移動する場合の7倍以上かかりました…、ポンコツぇ。
タクシーを降りると目の前にはフリーマントル駅。女子高生4人組もきっとここからしらせへと向かったのでしょう。ツイッター上ではあたかも電車から駅に降り立ったかの様なつぶやきをして何とかポンコツを隠し通します。
また1人、フリーマントルによりもいファンが到着したのであった。#よりもい pic.twitter.com/fEObP03HI8
— ふじのん (@huji_nonn) 2019年11月30日
そして駅からほんの数十秒歩いた所からしらせが目に飛び込んできました。日本で何度も見た筈のその姿はここフリーマントルにおいて全く異なって見えます。一般公開のお客さん的な雰囲気では無く、様々な人が働き日々の生活を送る街の中にまるで初めからそこにいる事が当たり前の様に佇んでいます。
この街中の風景にと溶け込んだしらせ、という言い様のない感動はフリーマントルを離れる最後まで色褪せる事はありませんでした。
そこから1〜2分、しらせ正面へと移動します。興味の無い人からすれば横須賀で見ても、一般公開の各地で見ても同じじゃないかと思われるかもしれない。けれど明確に違う。今このしらせはまさに南極に向かう最後の係留で、そこには様々な物資や訓練を経て来た人達や南極への夢や想いが詰まっているんだ、感動しない筈がない。しらせの雄姿をこの目に焼き付けられた事を心から嬉しく思います。
さてしらせを抑えた後はチェックインの為一旦ホテルへ向かいます。本日のお宿はフリーマントルから800メートルほど離れたエスプラネードホテル。道中の街中にも感動が止まりません。異国の街並みですね。
チェックインを済ませた後は先着していた樹さんと合流し本編オープニングに登場した灯台目指します。意外と距離があるのとこれはフリーマントル全体ですがハエが大量にダイレクトアタックを仕掛けてくるので注意が必要です。
はい、ポンコツ劇場第二弾です。夕方に行くと逆光で何も見えませんでした。仕方がないので灯台側からしらせを捉えます。こういう時一眼は便利ですね。
そんなこんなで時刻は19時、日没を迎えます。街にもしらせにもあかりが灯始めました。私の一番好きなよりもいSTAGE7「宇宙を見る船」の巡礼です。
思えばたった1つの偶然から宇宙よりも遠い場所と出会った私がよくぞこんな遠くまでやって来たものです。きっと1人ではここまでやって来ることなかったでしょう。よりもいを通じて得た奇跡の様な縁のお陰です。言葉も無く、ただただそこに佇むしらせを眺めます。
バシバシと夜のしらせ撮影会をしている内に竪谷さんから連絡が入ります。「今しらせから降ります。とりあえず隊員さんとと一緒にごはん食べに行きましょう」
隊員さんと、一緒に、ごはんに、行きましょう…。
竪谷さんとだけと思っていただけに寝耳に水です。ご一緒させて頂いたのは竪谷さん含め6名の観測隊の方々。南極では同じチームとして野外観測などを行われるという事でこの日も一緒に観光を行われていたそうです。そして竪谷さんは新作のじんからTシャツ。帰国したら注文しに行かねば!
研究の内容を教えて頂いたり隊内部のお喋りに耳を傾けます。年齢も所属場所もバラバラであろう方々が同じチームとして、同じ研究者としてざっくばらんな会話をされているのを見て改めて一致団結して南極に行かれるという事を実感させられました。
オーストラリアと言う事でカンガルーも食べました。ほんの少しクセがある赤身の牛肉みたいです。隊員さんがあんなに可愛いかったのに食べちゃうんだぁと仰られていたのが何だかんだ可笑しい様な正しい様な。
しらせの門限が24時という事で2時間ほどで食事会は終了。明日も朝から竪谷さんと共にフリーマントルを巡るお約束をし、星空を見上げながらしらせ、そしてホテルへの帰路につきます。
ツイッターでも月の掛け方が日本と逆と言う指摘が有りましたがリアルタイムで日本とオーストラリアの月を見比べているなんて、理屈は分かるのですがなんだか不思議で可笑しな気分でした。
フリーマントル聖地巡礼の初日、実働7時間程度ですが密度の濃い、既に通常ではあり得ない体験をさせて頂きました。
しかし翌日にはこれを上回る体験をする事になるなんてこの時はまだ知る由もなし。ただただ最高の満足感に包まれて深い眠りに落ちていったのでした。